コロナ禍もすっかり明け、中国にも旅行や出張で訪れる人が増えてきました。私の職場でも、毎週のように日本から同僚や取引先が出張してきます。
その際に、出張者からよく聞かれるのが「おみやげは何がいいかな?」ということ。
発展の目覚ましい中国では、コロナ前と比べて生活環境も志向や好みも大きく変化していますので、昔は喜ばれていたものでも、いまや微妙というものもたくさんあります。
そこで今回は、実際に中国で働く駐在員の視点で見た、最新の「中国出張で喜ばれるおみやげ」について纏めたいと思います。
「中国人向けか日本人向けか」「上司/お客様向けか同僚向けか」で、それぞれに喜ばれるポイントや、避けた方が無難なポイントを纏めしましたので、もしこれから中国に出張の際には参考にしてもらえると嬉しいです。
なお、なるべく広く意見を聞いた結果ではありますが、あくまで私の周囲でのヒアリング結果のまとめとなります。一部には主観も入りますので、その点をご理解のうえお読みいただければ幸いです。
中国人向けの喜ばれるおみやげ
同僚向けのおみやげ
同僚向けのおみやげとして、まず定番として挙げられるのはお菓子でしょう。
空港で売っているお菓子は包装も綺麗で見た目も良いのですが、定番の「白い恋人」「東京ばなな」などは、日本からの出張者が多い部署だと「またこれか」ともなりかねませんので、避けたほうが無難です。
また中国人の好みとして、甘い物より辛い物を好む印象です。
「辛い」の基準も、日本人の平均レベルより数段上の人が多く、日本では激辛と呼ばれるものでも普通に受け入れられます。ちなみに私が過去に買ってきたおみやげでは、激辛ラー油せんべいが好評でした。
甘いものの場合ですが、日本を代表するお菓子では定番の抹茶味は正直なところ中国人にはそんなに人気がありません。万人にウケるという意味では、普通のチョコ味やミルク味などを選ぶ方が良いでしょう。
お菓子以外では、現地ではあまり流通していない雑貨なども喜ばれます。
例えば夏の時期であれば、コンビニやドラッグストアに売っている汗拭きシートも良いでしょう。中国内でも買えないことはないのですが、日本ほど浸透していないので喜ばれるおみやげの一つです。
あとは、目薬(特にクール系は中国ではあまりない)や、女性向けであればフェイスパックなども喜ばれます。
上司やお客様向けのおみやげ
上司やお客様向けの喜ばれるおみやげとして、鉄板なのはお酒です。中国では家族や友人が集まって食事をする機会が日本よりも多いので、お酒であればほぼハズレがありません。
日本のお酒といえば、日本酒、焼酎、ウイスキーなどありますが、特に知名度が高いのは、日本酒の獺祭とウイスキーの山崎です。
この2銘柄は中国人にとって圧倒的に知名度・ステータスが高いので、間違いなく喜ばれます。特に年配の方はブランドに弱い方が多いので、ツウ好みの物よりも、ベタでも知名度のあるものの方が良いでしょう。
お酒を飲まない方にとっては何が良いでしょうか?
これは悩ましいですが、個人的には飲まない方へのプレゼントであってもお酒を勧めたいです。
仮にご本人がお酒を飲まれなくても、中国では家族や友人と一緒に食事をする機会が日本よりも多いので、そういった場面で活用してもらうことができます。
そして、送るお酒は「獺祭」か「山崎」。これはもう間違いないです。
なおネットでは「日本の伝統的な工芸品」をお土産として勧めているサイトもありますが、個人的にはこういうものをもらって本心で喜んでいる人を見たことがありません…
日本人向けの喜ばれるおみやげ
同僚向けのおみやげ
日本人向けの喜ばれるおみやげについて書く前に、最新の中国での生活環境について少し触れます。
中国では日本以上にネット通販が浸透しています。大手通販サイトの「タオバオ」「ジンドン」などは、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
そのため中国ではどこに住んでいても、これらの通販サイトを通して容易に日本製品・日本食材を入手することができます。
しかしながらそのラインナップですが、スタンダードな銘柄はほぼ揃っているものの、そうでないものはかなり入手困難です。
わかりやすくビールで例えると、アサヒ・サッポロ・キリンの定番銘柄は買えるが、よなよなエールは買えない、という感じ。もしくはティッシュに例えると、エリエールは買えるが鼻セレブはない、という感じです。(逆にわかりづらいでしょうか…)
こういった環境を踏まえて、例えば季節限定・地域限定の食料品やお菓子などは、中国では簡単には手に入れることができないので、おみやげとして喜ばれるかと思います。
もしくはネットで話題になっている製品でも良いですね。少し前だと「みそきん」はもらって嬉しかったです。(HIKAKINは別に好きではないですが)
もしすぐに渡せるのであれば、あまり日持ちしない物、例えば和菓子とかも良いでしょう。
日本では日持ちしないものはおみやげとしてはイマイチではありますが、逆に中国では賞味期限が短いものは基本的に輸入されないので、現地で手に入れるのが困難です。
他には、中国の駐在員は仕事の付き合いなどで飲み会も多いので、二日酔いに効くサプリメントなども良いかもしれませんね。
上司やお客様向けのおみやげ
同僚向けと同じように、上司やお客様向けであっても、中国では簡単に手に入れることができないものが良いでしょう。
日本酒であれば、中国人向けでは獺祭をオススメしましたが、日本人向けであれば現地ではなかなか手に入らない、言わばマイナーな銘柄のほうが喜ばれると思います。贈られる方の出身やゆかりのある土地の地酒を持参すれば、きっと一目置かれること間違いなしです。
食べ物やお菓子の場合は、部下に配れるように小分けになっているものが良いでしょう。この辺りは日本でのおみやげとあまり変わりませんね。
もし贈る方の趣味・嗜好を事前に把握している場合は、本や雑誌もオススメです。若い世代であれば電子書籍アプリ経由で海外でも日本の本や雑誌が読めますが、高齢の方だと「どうしても印刷物じゃないとダメ」という方も多いですので。
おわりに
現役駐在員が教える、中国出張の際に喜ばれるおみやげについて、ここまで記事にしてきました。
日本人も中国人も食べること・飲むことが大好きですので、お酒や食べ物などがどうしても中心となってしまいますね。
今回の記事が今後中国に出張を予定している方の助けになれば幸いです。
お読みいただきありがとうございました。
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